2018年01月19日
神社スタイル 足元編
「参拝客が多い為、お正月などで人が多く通った箇所の土がすり減り、勝手に雨水の通り道ができてしまう」
「土が踏み固められ、植物への水や養分が十分に浸透しない」
「雨で土が靴底に張り付き、どこまでも土を引っ張って行ってしまう」
「雨水に対する排水を再考する必要がある」
・・・等、様々な問題が寄せられる。
しかし、雨水やそれによって流れる土の問題ばかりに目を取られてしまうと別の問題が出てくる。
例えば、排水処理をしやすくするため、足元をコンクリートや石張りにすれば、「雨水処理」や「土問題」は解消するが、夏などの炎天下には石張り自体が熱を吸収し、余熱をもつため、夜になっても気温が下がりにくい。
また、真砂土を配合したコンクリートで行っても、参拝客の多さで剥げてしまう問題が残る。
これまで、明治神宮や様々な神社仏閣の足元を調査してきたが、考えは原点へ戻ってしまい、京都の清水寺や北野天満宮に施されている事案を再調査した。
北野天満宮 ご本殿
砂利の飛散防止のための強化プラスティック製の凹凸形状の下敷きに、砂利が施され、私たちは砂利で敷き詰まった部分を歩く形である。砂利の上を歩いている訳だが、凹凸形状の小さな囲いの中に入った砂利の上を歩くので、不安定さはない。通常の舗装の上を歩いているような感触である。
しかし、問題は飛散防止であって、砂利が飛ばない訳ではない。
ある程度の一定期間で、砂利を均す必要はありそうだ。
砂利の下を雨水が通過するので、靴底が汚れたり、土を引っ張ったりする必要はなくなりそうではあります。
この様に、日々進化する商品に対して、メリット・デメリットを含めたご提案をさせて頂くのが我々の仕事であると思っている。