社長ブログ

2024年10月17日
モナコ公国日本庭園

大学卒業時に卒業論文を作成しなければならないのは皆様もご存知と思います。
テーマを何にするか悩みに悩んで、決めたことを思い出します。

「モナコ公国日本庭園の維持管理に関する考察」だったと思います。

作庭に至った背景から、着手までの流れ。気候や施工環境。
樹木や巨石など、輸出できないものを如何にして選択するか。
環境の違い、樹木生態系の違いによる剪定の違い。
モナコの職人さんたちへ管理方法を伝えていく過程。

世界には何百という日本庭園が作庭されながらも、放置され作庭当初の形を維持するのが困難だと言われています。それを懸念され、毎年管理指導を項目に入れてくださったのが、前大公でありグレース・ケリーさんの旦那様である故レーニエ3世公でした。


月日は流れ、現在のアルベール大公もその意思を汲みお声掛けをいただいておりますが、この度モナコ公国日本庭園の拡張工事の最終局面を迎えております。
【当HP 「お知らせ」欄参照】

初めてモナコへ連れて行ってもらったのが中学生のときでした。
次、いつ連れて行けるか解らないから。と創業者である祖父が同行させてくれましたが、その時は造園や作庭に関することはそっちのけで初めてくるヨーロッパに感動して、インスタントカメラで写真を撮っていた記憶があります。

現在、本社の会長と2名の取締役が現地で対応していますが、改めてこの長きに続くご縁をありがたく思い、仕事に従事させて戴いております。
祖父が大臣からいただいた感謝状やレーニエ大公からいただいた「ナイト」の称号、メダルなどを誇らしく思います。